藤本奈菜恵・美和

藤本奈菜恵・美和さん近影

有機栽培を行う両親の元で消費者に選んでもらえる野菜作りに姉妹で励む

プロフィール

藤本奈菜恵さん/昭和60年、阿蘇郡西原村生まれ。城北高校福祉科卒業。福岡で服飾関係の仕事に就き、平成23年に西原村に帰省。家業を手伝いはじめる。趣味はDIY。最近作ったのは、焼き板で作った花壇。
藤本美和さん/昭和64年、阿蘇郡西原村生まれ。菊池農業高校畜産科卒業。ペットショップに勤務後、平成22年、21歳で新規就農。花を育て、水草水槽のアクアリウムに凝っている。祖母と両親と犬と猫と一緒に西原村で暮らす。

きっかけ

収穫作業の写真美和さん-きっかけは、親に「農業ばせんか」と言われたこと。私は農業高校に通っていたので、以前から農業には興味がありました。ゆくゆくは姉が親の畑を継ぐので、新規就農をすれば将来もめることもないかなと思っています(笑)。
奈菜恵さん-私は福岡で服飾関係の仕事についていましたが、なんとなく物足りなさを感じていました。帰郷して両親の仕事を手伝ううちに農業のおもしろさを知り、弟は東京で就職しているので、親の後を継ぐことを本気で考えようと思うようになりました。

「農ギャル」

ご両親の写真美和さん-両親の畑と田んぼ、私が借りている畑と合わせて、作付面積は12町。両親も現役なので、家族4人で協力してやっています。父はニンジンを主に作っているので、連作しないために父と自分の畑で作る野菜を入れ替えたりしています。
できるだけ有機野菜に取り組んでいるのですが、土作りも父がこっそり終えていて(笑)。肥料の種類や配合なども教えてくれません。任せてくれるようになったら1人前なのかなと思ってます。
奈菜恵さん-最初は家庭菜園の延長のような気分ではじめたのですが、やってみると想像以上に体力が必要。規模の違いを実感しています。特に夏場は体力を消耗します。でも、朝早くから畑で働くのは、とても気持ちいいですね。清々しい空気を吸うと、今日も頑張ろうと意欲が湧いてきます。若い女性が農業に携わり”農ギャル”などと話題になりましたが、作業着はすぐに破けますし、おしゃれしながら作業はできません(笑)。見た目の話題性でなく、おいしい野菜を作って評価されたいですね。

今後の夢・目標

収穫されたキャベツの写真奈菜恵さん-我が家の場合は、農産物の戦果業務や商品開発を行う「フレッシュダイレクト」と契約し、ニンジンを出荷しています。両親の顔写真入りで販売しているので、他の農家よりもおいしいとみなさんに選んでもらえるような野菜作りを目指しています。
美和さん-農家の後継者も新規就農者も、男性が中心。農業を継ぎたい、就農したいという女性がもっと増えてくればいいですね。農業高校の時代も女性が多かったので、女性も活躍できる仕事だと認知してもらえるようになればと思います。女性就農者同志交流を行い、安心でおいしい野菜作りのための情報交換もしていきたいですね。

  • このページの原稿と写真は公益財団法人阿蘇グリーンストック発行「草原だより Vol.61」より抜粋いたしました。
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